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今回はフリーランスエンジニアに必要な開発スキルを、
技術編と知識編に分けて解説していきます。
技術編では実践で求められるスキルについて、
知識編ではエンジニアとしての基礎を築くために必要なスキルについての解説となっており、
どれも重要なものばかりです。
この解説を参考に、ぜひ開発スキルを磨いて、
フリーランスエンジニアとして市場価値を高めていきましょう。
 
 

フリーランスエンジニアに必要な開発スキル 技術編

 
 
どんな開発スキルが必要なのかと疑問に思う人の多くは、
すぐにでも実践で活かせるような情報を求めることがほとんどなはずです。
そんな人たちに向け、
まずは技術編として実践で活かすことのできる開発スキルから解説していきます。
もし、知識編が気になるという人は、先に後半の方から読み進めていきましょう。
 
 

アーキテクチャの設計

 
アーキテクチャというのはエンジニアにとって、
システムがどのように開発されていくかという設計図にあたるものです。
全体としてどのような目的を持つシステムを開発するのか、
そして、そのシステム内の細かな各パーツの機能を設計し、
システムにどのような影響を与えるのかまで考えていきます。
いちエンジニア(プログラマー)としては、
すぐにでも開発フェーズに移りたいところではあるかもしれません。
しかし、アーキテクチャの設計が詳細に建てられていなければ、
地震対策やその他災害に対しての対策を何一つ立てられていない家を建てるようなものです。
システムの開発を終え、すぐには問題が発生しないとしても、
長期的な目線で見ると大きな問題が隠されているのではいけません。
やはり、予め設計時点で将来的なことも考えられているものを作り上げておく必要があります。
目的に合った言語の選択、テスト、インフラ構築、保守・運用に至るまで、自社で使用するものも、
クライアントが使用することになるものも、
アーキテクチャの設計は慎重に行えるようにしておくべきです。
 

テストスキル

 
アーキテクチャの設計後、すぐに開発作業に取り掛かるかどうかというのは、
現場によっても異なるとは思いますが、
場合によっては設計時点で問題が含まれていないかというテストを実施することもあります。
それ以外にも、開発途中段階やシステム完成後のテストなど、ケースバイケースで実施されます。
ただし、気にしておきたいのは、
設計に関するテストやシステムチェックとしてのテストを開発者自身が実施する場合と、
他者によって(テストエンジニアなど)テストを実施する場合とでは、
問題の発見率が大きく異なることです。
一見すると、開発者自身が開発段階を踏む中で、こまめにテストを実施している方が、
問題の発見につながりやすいように感じるかもしれません。
ですが、実際には開発者自身ではなく、他者によって実施されたテストの方が、
より効果的であることが多くの検証によって証明されています。
そのようなことも踏まえると、テストスキルというのは、自分自身で開発したものを行うだけではなく、
他者によって開発されたものをテストするためのものと捉えておいてもいいでしょう。
開発フェーズごとによっても、テスト方法というものは多くのパターンがありますので、
システムに関する構造テストだけでなく、
そのシステムを使用することになるユーザーの目線に立ち、
ユーザビリティーテストを設計段階から実施しておくというのも疎かになりがちなテスト項目になります。
他者にテストを委ねる際には、このようにどんな点をチェックするのか、
どんなテストを実施するのかということを指示できるだけのスキルを身につけておくといいでしょう。
 

プログラミングスキル

 
エンジニアが担当する作業について、
プログラミング業務がメインであるという認識を基本的には持たれているのではないでしょうか。
国によっても認識は異なりますが、世界基準で見た場合には、
エンジニアというのはかなり高度な経験と技術を身につけておく必要があり、
実績を証明できる必要もあるため、そう簡単にはエンジニアを名乗るのは難しいと言われています。
しかし、日本の場合は「エンジニア=プログラマー」のように同類にも考えられているため、
誰でも簡単にエンジニアになれるのではないかという認識が持たれています。
仮にそれで問題がないとして、どれほどのプログラミングスキルを身につけられているのかというのは、
企業側(クライアント側)からすればかなり厳しい目で見られることになるでしょう。
その証明として、過去の実績や個人的に開発したものをポートフォリオとして用意しておく必要はありそうです。
例え、独学で難しい知識を身につけられているとしても、仕事を頼む側としては、
そのスキルの信用性を確かめたいと考えるのが普通です。
エンジニアがいかに信用を得られるかというのは、やはり実績でしかありませんので、
プログラミングスキルを身につけると同時に、何かしらの仕事を行ってきたという実績を、
ある程度は積み重ねておく必要はあるでしょう。
「自社の顧客データの分析、及びマーケティング事業に携わってきた」
「運送ルートをコントロールするためのAIシステムの開発に携わった」
「小規模情報発信メディアのWeb開発サポートを行っていた」
「クラウドの導入サポートを行っていた」といったように、
より具体的な実績例を挙げられるようにしておくと、
大まかにでも個人としてのプログラミングスキルを証明しやすくなります。
その他にも、近年はフレームワークを取り入れたアプリケーション開発が盛んに行われています。
PythonであればDjango、RubyであればRuby on Rail、JavaScriptであればVue.je、React.jsなど、
フレームワークごとに特徴があり、その特徴を理解した上で適材適所に活用する必要があります。
もちろんフレームワークが使えることで、アプリケーション開発の効率性が向上しますが、
基礎概念としてシステムのデータ構造やアルゴリズムを理解できるようにしておくことも重要です。
 

クラウド活用

 
技術編の最後に、近年重要視されている項目について解説しておきます。
AWSやAzureといったクラウドの導入が、
現在世界規模で進められていることをご存知の方も多いことでしょう。
ではクラウドというのはどんなものなのか、身近なもので例えると、
Appleデバイスを使ったことがある人ならば当たり前に使っているiCloudなどが、クラウドの一つでもあります。
あらゆるデータを管理し、書き出したり読み込んだりといった作業をネット上で行えるようになったことで、
私たちはハードによるデータ管理を不要とすることが可能になりました。
エンジニアとしてはこのクラウドを活用するための技術を身につけることで、
より多くのことが行えるようになります。
過去複雑に構築されてきたアプリケーションのインフラですが、これらをAWSなどのクラウドを使用することで、
数クリックで簡単に構築することが可能になります。
ただアプリケーションをデプロイして、ネット上で公開するといっただけでなく、
その後の保守・運用に至るまでもサポートされているのが、クラウドサービスの特徴でもあります。
セキュリティー、スケーラビリティー、様々なデプロイ方法が用意されていたり、
データ分析やAI開発、ディープラーニングのためのサービスも年々開発され続けています。
エンジニアとしては、このクラウドサービスを活用できるようにしておくと、
仕事の対応幅を大きく広げることが可能になるため、ぜひ身につけておきたいスキルです。
 
 

フリーランスエンジニアに必要な開発スキル 知識編

 
 
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コンピューターサイエンス

 
日本では世界各国と比較しても、簡単にエンジニアに慣れてしまうことから、
コンピューターサイエンスについて学ぶ必要もなく、仕事を見つけることができてしまいます。
ですが、実際の現場でプログラムの基本構造を理解していなかったり、
データ構造やアルゴリズムについての理解が不足しているがために、
可読性の低いソースコードを大量に作り出してしまったり、
不効率なアーキテクチャ設計が行われるといった問題が起きる原因となっています。
仮にコンピューターサイエンスのような基礎概念の理解が深められていれば、
このような多くの問題が起きたとしても、適切に対処することができるでしょうし、
プログラムのリファクタリングを適切に進めていくこともできます。
多くの人たちにとっては、敬遠されがちな知識ではありますが、実践の場でも重要となると考えると、
やはりしっかりと身につけておく必要のある知識の一つです。
 

プログラミング言語について

 
プログラミング言語は様々なものがあり、開発事案に応じて適切なものを選択する必要があります。
とはいえ、どの言語を使用しても、現代はある程度のものが作れてしまうという現実もあります。
重要なのは一つの言語を使って、何を作り出すことができるかです。
つまり、そのための技術が当たり前に求められるわけです。
一つの言語を使い、できる限り可能性を広げられるようなプログラミング技術を身につけるためには、
先ほど解説したコンピューターサイエンスのような基礎概念をしっかりと身につけると同時に、
より可読性の高いコードを書くための知識やデザインパターンなどを学んでおく必要もあります。
フレームワークを取り入れてしまえば、
ある程度のアプリケーションを開発できてしまうような時代だからこそ、
言語の力に任せず、基本的なプログラミング力をまずは重要視する必要があります。
その上で、Androidアプリを開発するのであれば「Go」、
フェイスブックやメルカリのようなソーシャルメディアの開発をするのであれば「PHP」や「Ruby」、
データ分析には「Python」といった状況に応じた選択を行っていきましょう。
基本的にはどの言語も、同じような構造で作られているものばかりです。
フロントエンド向けのJavaScriptと、バックエンド向けのPythonであっても、
しっかりとした構造理解が進んでいれば、共通した部分を見つけられるため、
言語学習をスムーズに進めていくことができます。
一年に一つは新しい言語を学ぶことを薦められることもありますが、
まずは一つの言語をしっかりと使いこなせるようになること、
そして、基礎概念を理解するようにすれば、
自ずとプログラミング学習を楽しく進められるようにもなるはずです。
 

インフラ

 
エンジニアないしプログラマーにとって、一般的にはインフラ構築というのは、
苦手意識を強く持たれています。
比率としてフロントエンドやバックエンドのアプリケーション開発に携わりたいと考えている人の方が多く、
インフラに関しては積極性に欠けることがほとんどです。
ですが、近年インフラ構築の自動化が進められている今、特にバックエンドエンジニアにとっては、
ネットワークやセキュリティー、スケーラビリティーなどしっかりとした構築を行うために、
AWSをはじめとしたクラウドサービスに関する知識が求められています。
昔はバックエンドエンジニアとインフラエンジニアのように、はっきりと区別されてきたのが、
最近はクラウド技術の向上によって、
どのエンジニアもクラウドに関する知識は必要であると考えられるようにもなってきています。
日本は特に、フルスタックなエンジニアの需要が高まってもいるため、
市場価値を高める意味でも、インフラに関する知識を身につけておくことは重要であると考えることができます。
 
 

まとめ

 
 
まとめ
 
フリーランスエンジニアに求められる開発スキルというのは、
会社に雇われて働いているエンジニアとは大きく異なり、
独自に多くのスキルを身につける必要があるという違いがあります。
また自分の価値を証明するだけの実績を示すためには、市場で求められている技術だけでなく、
あらゆる問題に対応できるだけの基礎概念といったものも学んでおく必要があるのです。
このように話すとフリーエンジニアのハードルがかなり高く感じられるかもしれませんが、
多くの場合ハードルが低く考えられているがために、実際に仕事に取り組んでみたときに、
できることが少ないという問題に直面してしまう原因となります。
実際には、今回解説したような多くの開発スキルを最低限身につけておかなければ、
フリーエンジニアとしての価値を高めることはできないということを理解し、
時間をかけて少しずつでも価値あるスキルを身につけていきましょう。
 
 
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